詩 『太平洋』
『太平洋』
介護に疲れると
海を見たくなる
人は本当に疲れると
話せない
怒りも文句も愚痴も言えない
眠る
目が覚めても
話せない
言葉が頼り
自分のためだ
広い海を見たい
介護はみんな同じ感じだろう
自分だけじゃない
後悔せぬよう
我が後悔せぬよう
プチ介護をやるが
無理は無理
今日は 熱中症で救急要請
病院の待合で わたしはポツンと
長椅子で座っている
数年前
わたしの方が熱中症で救急車に乗って
亡き大事な友達は
この長椅子で待っていてくれた
薄明かりの長椅子で
わたしを待っていてくれた
母が元気になり治療室から戻って
タクシーで家に帰る
「今帰りました
母も大丈夫です
疲れました」
海を見たい
太平洋を見たい
一人で。
※ 写真はあとむさんの撮影です。お借りさせていただきました。ありがとうございます。

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