詩 『魂は覚えているから大丈夫』
『魂は覚えているから大丈夫』 この人は2ヶ月に1回 ふるさとの栃木の 高齢者施設にいるお母さんに会いに行く 名古屋から栃木まで新幹線と新幹線で この人は2ヶ月に1回 必ず お母さんに会いに行く 名古屋から栃木まで 日帰りの時もあるし 宿泊して名古屋に帰ってくる 以前「お母さんが大好きなんですね」 と聞くと 大きな笑顔で 「はい」 もっと嬉しそうに言った お母さんのために ということもあるけど この人のためでもあるのだと思った この人はこないだ 日帰りで行ってきたという 「(母は)私のこと忘れてしまって」 と この人は寂しそうに笑った しばらく考えた お風呂に入りながらこの人とお母さんのことを考えた お風呂から上がって 20分ぐらいしてから この人に言った 「あなたのお母さんは脳で忘れてしまうけど魂は忘れませんよ。 どれだけ何百年経ってもあなたの思いは全部届くから。あなたが2ヶ月に1回 遠くから会いに行くことが全部お母さんには伝わると思います。魂は忘れません。私はね、夢の中で亡くなった人たちが会いに来てくれるんですよ。魂はずっと体を変えて生きてくんです。 今でも これからでもずっと前からも、と思っています。 魂は忘れませんと私は思います」 この人の懐かしい笑顔 この人の笑顔は 作り笑顔ではなくて 表情の中で笑顔が常に生きるんだな いつも生息してるんだな と思った 今日は暑いですね 暑いですね