詩 『動く菩薩様』
『動く菩薩様』 動く菩薩様は 白い服を着て 車椅子の人を押していた 灼熱の中で 動く菩薩様がそこにいた 八百屋から帰る途中の 車椅子の人は 《仏の山さん》と呼ばれ 車椅子の人は 満面の笑みだ 動く菩薩様は 猿の如くあっちこっちといそがしい 会ったといえばすぐにまたねと 言ったのか いずれにしても 《仏の山さん》を押して 動く菩薩様は帰って行った 動く菩薩様はちょこちょこ動いて あははと言ってまた動く 夏の暑さの中 白い服を着て 猿の如く 仏の山さんを押して 帰って行った おっちょこちょいの 動く菩薩様は 止まることを知らない 動く菩薩様は 口べたで 必死に人を仏を 助けている 不動じゃない 八百屋から帰るのは あの人は 白い服を着た人は 間違いなく 動く菩薩様だったのです