詩 『これが、もののあわれ、なのか』





『これが、もののあわれ、なのか』

外に出ると
知ってる人に出会った
私は声をかけた
「あなたさん」
あなたは私を見て
「はっ」とした
自然 
手を握っていた
握手というよりも
手と手を取り合っていた
会えたうれしさ

あなたは
小声で私に言おうとして
それより
強い手の握りで伝えてきた
私も強く手を握った

あなたは私に伝えた
「たまらんのだよ辛いんだ」
声なき声だった
あなたの声を聞いた
「寂しいんだ」
握手の類似語にない言葉
もののあわれ

あなたの目は訴えていた
私は目次でも話すように
私が言えたことは
「大丈夫ですよ 大丈夫だよ」

微笑むしか 私にはできなかった
お互い 「これから20年
生きてくんですよ」
そう言って

俺たち
私たち
また行こうよ
握る手が強くて
バカみたいな顔で
心が溢れちゃって
ボトボト 落ちていく
もののあわれ

この世で会ったんだな
あなたはタクシーで帰っていく
こんな寂しさって
なんだろう
これが寂しさなのか
これが、もののあわれ、なのか
なんて優しい人なんだ
だから
心があってよかったな

※もののあわれ  意 

助けたいと思っても
どうしても自分で
助けることができないこと

 無常 儚さ、空しさ、空虚、
川の如く、時間と場所の変化




 

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