詩  『黙る人たちのために』



『黙る人たちのために』


きれいなものを見たかった
きれいな声を聞きたかった
きれいな笑顔を見たかった

もしかしたら私たちは
傷ついているのかもしれない
あれもこれも全部言葉だ

殴ってはいけない
殴られることもよくはないけど
まだマシだ

傷は必ず薄くなる
「そんなつもりじゃなかった」
そうかそうなのか
100年経っても魂は覚えている
だからふるさとに行くのだ
穢れをきれいにするために

とりあえず
きれいなものを見たい
きれいな声を
きれいな笑顔を

傷ついた生物は
何も言わない
目でわかる
だから私が代わりに言う
大丈夫だよ
一緒に行こうよ
横に黙って座っているから大丈夫

 

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